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2026.03.13 犬のデンタルケア、歯みがきだけで大丈夫?動物病院でのチェックが大切な理由

愛犬のデンタルケアにおいて「歯みがき」はとても重要です。ですが、実際には「とりあえず歯みがきはしているけれど、これでいいのかな…」と感じながら続けている飼い主様も多いのではないでしょうか。

犬の口の中は、普段なかなかじっくり見る機会がない場所です。そのため、歯みがきを続けていても、歯石の付き方や歯ぐきの状態など、実際のお口の変化に気づきにくいことがあります。

今回は、犬に多い歯のトラブルやご家庭でできるデンタルケア、そして動物病院でのチェックが大切な理由について解説します。

■目次
1.実は身近な犬の歯のトラブル
2.ご家庭でできるデンタルケア|歯みがきの役割
3.歯石は歯みがきだけでは取れません
4.動物病院でできるデンタルケアとサポート
5.まとめ|まずは一度、お口の中をチェックしてみませんか?

実は身近な犬の歯のトラブル

犬の口のトラブルの中でも特に多いのが、歯石歯周病です。歯の表面についた歯垢(プラーク)が時間とともに固まり、歯石になります。歯石がたまると歯ぐきに炎症が起こり、歯周病へと進んでいくことがあります。

歯周病は決して特別な病気ではなく、多くの犬で見られる身近なトラブルのひとつです。また、歯の表面がきれいに見えていても、歯ぐきの内側で炎症が進んでいることもあり、見た目だけでは状態を判断しにくい点が、歯周病の難しいところです。

ご家庭では、次のような変化がサインになることがあります。

口臭が強くなってきた
歯ぐきが赤い、出血している
フードを食べにくそうにしている
口元を気にする仕草が増えた

こうした変化に早めに気づくことで、歯ぐきの炎症が軽いうちにケアできたり、治療の負担を抑えられることもあります。

▼歯周病についてはこちらで詳しく解説しています

▼歯の疾患についてはこちらで詳しく解説しています

ご家庭でできるデンタルケア|歯みがきの役割

犬のデンタルケアの基本となる「歯みがき」。これは、歯の表面についた歯垢を取り除き、歯石になるのを防ぐためのケアです。毎日の積み重ねが、将来の歯のトラブル予防につながります。

とはいえ、いきなり歯ブラシで磨こうとすると、嫌がってしまう犬も少なくありません。無理に進めてしまうと、口元を触られること自体を嫌がるようになることもあります。デンタルケアは、次のようなステップで少しずつ慣れていくのがおすすめです。

① まずは口元に触れることに慣れてもらう
最初から歯を磨こうとせず、口のまわりを優しく触るところから始めます。頬や唇を軽く触り「触られても大丈夫」と感じてもらうことが大切です。できたら褒めたり、ごほうびをあげたりして「口元を触らせると良いことがある」と感じてもらうことが大切です。

② ガーゼや歯みがきシートで軽く拭く
口元に触れることに慣れてきたら、指に巻いたガーゼや歯みがきシートで歯の表面を優しく拭いてみましょう。奥歯は歯垢がたまりやすいため、慣れてきたら奥歯の外側を中心に軽く拭くことを意識してみてください。

③ 慣れてきたら歯ブラシを取り入れる
ガーゼでのケアが落ち着いてできるようになったら、犬用の歯ブラシを使った歯みがきに進みます。最初はすべての歯を磨こうとせず、磨きやすい場所から少しずつ慣らしていくことが大切です。

もしすべての歯を完璧に磨けなくても「毎日しっかり磨けていないから意味がない」と思う必要はありません。まずはできる範囲から、続けていくことが大切です。

ご家庭でのケアは、愛犬のお口の状態を知るきっかけにもなります。歯みがきの時間を通して、歯ぐきの色や口臭など、口元の小さな変化に気づけることもあります。

▼歯のケア方法とデンタルケアグッズについてはこちらで詳しく解説しています

歯石は歯みがきだけでは取れません

このように、ご家庭での歯みがきは犬のデンタルケアにおいてとても大切な習慣ですが、歯垢は一度「歯石」になってしまうと、ご家庭のケアだけで取り除くことができず、専用の器具を使って除去することが必要になります。

また、歯のトラブルは歯の表面だけでなく、歯ぐきの中(歯周ポケット)で進行することもあります。そのため、歯の表面が比較的きれいに見えていても、歯ぐきの内側で炎症が起きていることもあり、外から見える部分だけでは状態を判断しきれないこともあるのです。

毎日の歯みがきはとても大切ですが、それだけで愛犬のお口の状態をすべて把握することは難しい場合もあります。だからこそ、ご家庭でのケアを続けながら、ときどき動物病院で口の中の状態を確認することが、犬のデンタルケアでは大切になります。

動物病院でできるデンタルケアとサポート

動物病院では、口の中の状態を確認しながら、その子に合ったデンタルケアについて次のようなサポートを行うことができます。

・歯石の付き方・歯ぐきの状態チェック
歯石がどの歯にどの程度ついているのか、歯ぐきに赤みや腫れがないか、出血しやすくなっていないかなどを確認します。見た目だけでは分かりにくい歯周病のサインがないかも含めて、現在のお口の状態を丁寧に把握していきます。

・必要に応じた歯石除去の相談
歯石が多く付着している場合には、全身麻酔下での歯石除去をご提案することがあります。一方で、歯ぐきの状態が落ち着いている場合には、まずはご家庭でのケアを続けながら様子を見ることもあります。状態に応じて、どのような対応がよいかを一緒に考えていきます。

・その子に合ったケア方法の提案
歯ブラシが合っているのか、ガーゼや歯みがきシートを取り入れた方がよいのかなど、その子のお口の状態や性格、生活環境をふまえて、ご家庭で続けやすいケア方法をご提案します。

歯みがきの仕方も一緒に確認できます

歯みがきは、やり方を少し変えるだけで続けやすくなることもあります。ご家庭で無理なくケアを続けられる方法を見つけることも、動物病院での大切なサポートのひとつです。

たとえば、

嫌がりやすいポイント
口元に触れる練習の仕方
歯ブラシの当て方や力加減
奥歯を磨くときのコツ

などを診察の中で実際に一緒に確認しながら、無理のない方法へ調整していきます。

「動物病院に行くと、すぐ歯石除去になるのでは…」と心配される飼い主様もいらっしゃるかもしれません。しかし実際には、まずは口の中の状態を確認し、今どの程度のケアが必要なのかを判断するところから始まります。

診察の中で歯みがきのコツをお伝えしたり、実際にやり方を確認したりすることもできますので「今のケアで大丈夫かな?」と感じたときには、定期的に口の中をチェックする機会として、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ|まずは一度、お口の中をチェックしてみませんか?

愛犬のデンタルケアは、ご家庭でのケアと、動物病院での定期的なチェックを組み合わせて続けていくことが大切です。毎日の歯みがきはとても重要ですが、口の中は見えにくい部分も多く、歯石の付き方や歯ぐきの変化などは専門的に確認することで気づけることもあります。

また「歯石を取るべきかどうか」が気になる方も多いかもしれませんが、まず大切なのは現在のお口の状態を知ることです。歯石の付き方や歯ぐきの状態によっては、ご家庭でのケアを続けながら様子を見ることもありますし、その子に合ったデンタルケアの方法を見直すきっかけにもなります。

かず動物病院では、口の中の状態を丁寧に確認しながら、その子の性格やご家庭の生活スタイルも踏まえて、無理なく続けられるデンタルケアの方法を一緒に考えていくことを大切にしています。まずは一度、お口の中をチェックするところから始めてみませんか?

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