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2024.06.19 猫と犬の健康を守る!口内炎と歯肉炎の正しい知識と予防法

口内炎と歯肉炎は、猫と犬によくみられる口腔内の病気です。歯肉や粘膜に炎症が起こり、痛みや食欲不振などの症状を引き起こします。放置すると悪化し、歯の喪失や全身の健康状態にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そこで今回は、犬と猫の口内炎と歯肉炎について、原因や症状、予防法についてお話しします。

■目次
1.口内炎、歯肉炎とは?
2.症状
3.原因
4.診断方法
5.治療方法
6.予防法やご家庭での注意点
7.まとめ

口内炎、歯肉炎とは?

口内炎は、猫によくみられる口腔粘膜の炎症性疾患です。歯肉だけでなく、頬粘膜や口唇粘膜、硬口蓋など、口腔内のあらゆる粘膜に炎症が起こります。

歯肉炎は、特に高齢の犬に多く、歯ぐきの炎症を指します。歯肉だけでなく、歯を支えている組織(歯周組織)にも炎症が及んでいると、歯周病と呼びます。

犬と猫の歯周病についてはこちらで詳しく解説しています

 

症状

猫の口内炎

・食欲不振
・口を気にして前足を口に当てる仕草
・ヨダレを垂らす
・口臭
・口の中が赤く腫れる
・潰瘍ができる
・歯がぐらぐらする
・歯が抜ける  など

犬の歯肉炎

・歯ぐきが赤く腫れる
・歯ぐきから血が出る
・口臭が酷くなる
・歯がぐらぐらする
・歯が抜ける
・痛がる  など

 

原因

猫の口内炎

・細菌やウイルスの感染
・尿毒症や内分泌疾患による代謝異常
・栄養失調
・腫瘍(特に扁平上皮癌)
・免疫の異常  など

犬の歯肉炎

・歯垢や歯石の付着
・加齢
・乳歯遺残  など

 

診断方法

口内炎、歯肉炎ともに口腔内の視診や歯科レントゲン検査により診断されます。

猫の口内炎は上記のように代謝性疾患など体全体の健康状態の悪化により口内炎が発生することもあるため、血液検査が行われることもあります。
またウイルスを持っていないか(特にFIV/FeLV)を確認することも重要で、こちらも血液検査で判定できます。

 

治療方法

猫の口内炎は麻酔下でのクリーニング、抗生剤や消炎剤などの内科治療、抜歯を主とした外科治療があります。他に原因となる基礎疾患がある場合は、そちらの治療を優先します。

犬の歯肉炎は、歯みがきやデンタルジェルなどの使用による口腔内の衛生環境の改善や、猫と同様に麻酔下での歯石除去抜歯を行い治療します。

 

予防法やご家庭での注意点

猫や犬の口内炎や歯肉炎を予防するためには、日常的な口腔ケアが非常に重要です。まず、毎日の歯みがきを習慣にしましょう。初めはペットが嫌がるかもしれませんが、少しずつ慣らすことでスムーズに行えるようになります。

また、動物病院で定期的に歯科検診を受けることも重要です。家庭で口の中を細かくチェックするのは難しいため、動物病院での定期的な検査が必要です。

当院では犬猫用の歯ブラシ、ペースト、ジェル、指にまくデンタルケアグッズなど、歯周病予防に必要な道具をご購入いただけます。また、お家でできるデンタルケアの方法や歯磨き指導も行っていますのでお気軽にご相談ください。

犬と猫の「歯の疾患(病気)」についてはこちらをご覧ください

 

まとめ

硬いものを嫌がったり、噛み方がおかしかったりするときは口内炎や歯肉炎のサインかもしれません。炎症が酷くなってからでは治療に時間がかかり、ペットの肉体的・精神的負担も増加します。愛犬・愛猫の口内を定期的にチェックし、異常を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。

横浜市南区
犬・猫・うさぎ・ハムスター・フェレットの動物診療を行う
かず動物病院
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