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2024.09.30 犬と猫の下痢・嘔吐の原因と対処法┃病院受診の適切なタイミングとは

犬や猫にとって、下痢や嘔吐は比較的よく見られる症状です。軽い場合は一時的な問題に過ぎないこともありますが、時には命に関わる重篤なものまで様々です。家族の一員であるペットの健康を守るためには、どのようなタイミングで病院を受診すべきかしっかりと把握しておくことが重要です。

そこで今回は、犬と猫の下痢や嘔吐の原因や対応方法、病院受診の目安についてお話しますので、ぜひ参考にしてください。

■目次
1.下痢の種類と特徴
2.嘔吐の種類と特徴
3.下痢・嘔吐の主な原因
4.下痢や嘔吐が起きたときの初期対応
5.病院を受診すべきタイミング
6.獣医師による診断と治療
7.下痢・嘔吐の予防法
8.「食欲はあるけど下痢が続く」場合の対処法
9.まとめ
10.よくある質問

 

下痢の種類と特徴

犬や猫の下痢には、原因や状況に応じてさまざまな種類があります。いくつかの代表的な下痢の種類と特徴を以下に示します。

水様便

水っぽくシャバシャバした便で、急性胃腸炎やストレスが原因で起こることが多いです。

軟便
形はあるものの柔らかく、手で掴むことができない便です。食事の変更や軽い消化不良が原因でよく見られます。

ゼリー状の便(粘膜便)
大腸に炎症があることを示し、犬では感染性腸炎やアレルギーが疑われます。特にゼリー状の便が頻繁に見られる場合は、早めに獣医師の診察を受けることをおすすめします。

 

嘔吐の種類と特徴

犬や猫の嘔吐には、食べたものを吐くケースと胃液のみを吐くケースがあります。

食べたものを吐く
早食いや消化不良、消化管閉塞などが原因で、食後に吐くことがあります。

胃液のみを吐く
空腹時や胃炎が疑われます。吐き気が強い場合にも見られます。また、吐き気が強く、胃内のものを吐き切っているのに吐き気が収まらないときにも胃液を吐きます。

嘔吐の頻度や量も重要です。1日1〜2回程度であれば一時的な不調の可能性がありますが、頻繁な嘔吐や大量に吐く場合は、すぐに病院を受診するのがおすすめです。

 

下痢・嘔吐の主な原因

犬や猫の下痢や嘔吐には多くの原因が考えられます。

食事の急な変更
食べ過ぎ
早食い
空腹
ストレス(新しい環境や生活リズムの変化が原因で、犬や猫はストレスを感じる)
寄生虫感染
ウイルス感染
細菌感染
アレルギー
慢性疾患(膵臓病や炎症性腸疾患など)

 

下痢や嘔吐が起きたときの初期対応

下痢や嘔吐が発生した場合、お腹を休めるために半日ほど絶水絶食をおすすめしています。食物や水が胃や腸に入ることで刺激になり再度症状が出る可能性があります。半日ほどお腹を休ませた後は少しずつ食べ物や水を与えるようにしましょう。それでも症状が治まらない場合は早めに病院での診察・治療が必要になります。

特に下痢や嘔吐が続く場合、体内の水分が急速に失われるため点滴治療が必要なことがあります。

 

病院を受診すべきタイミング

次のような場合、すぐに動物病院を受診しましょう。

血便が見られる
嘔吐が頻繁に続く
食欲や元気がなく、ぐったりしている
発熱がある
子犬・子猫や高齢犬・高齢猫の場合
慢性疾患がある場合

 

獣医師による診断と治療

まずは問診や身体検査が行われます。愛犬や愛猫の最近の食事や行動、下痢や嘔吐の頻度など、詳細な情報を伝えていただくと診断に役立ちます。また、必要に応じて血液検査や便検査、内視鏡検査などが実施されることもあります。

治療法は原因に応じて異なりますが、軽度の場合は対症療法(例えば整腸剤など)重度の脱水が見られる場合は輸液療法が行われることがあります。

 

下痢・嘔吐の予防法

犬や猫もときには体調不良を起こします。そのため下痢や嘔吐を完全に予防することはできませんが、普段から消化器症状を起こしやすい子はお腹や消化に優しい療法食に切り替えることをおすすめします。

また、寄生虫予防のために、定期的な駆虫薬の投与も必要です。さらに、ストレスができるだけかからないよう、環境を整えることも有効です。

 

「食欲はあるけど下痢が続く」場合の対処法

「食欲があるのに下痢が続く」という場合、最も多い原因は食事が合わないもしくは、食物アレルギーの可能性があります。消化に優しい食事やアレルギー対応のフードに切り替えることも検討してみましょう。

また、炎症性腸疾患も、腸の慢性的な炎症によって消化吸収がうまく行われず、下痢が続く原因となります。初期の段階では食欲が保たれることも多いですが、継続的な治療が必要になります。

 

まとめ

犬や猫の下痢や嘔吐は、日常的に見られることがある一方で、場合によっては深刻な病気の兆候であることもあります。原因をしっかりと理解し、適切な対処を行うことで、愛犬愛猫の健康を守りましょう。症状が長引く場合や血便が見られる場合は、早めに獣医師に相談することが大切です。

 

よくある質問(FAQ)

Q.子犬の下痢はすぐに病院へ行くべき?
A.子犬は寄生虫や感染症が原因の下痢が多く、特にパルボウイルス感染症は進行が早く命に関わることがあるため、すぐに受診することが重要です。

Q.下痢のときは食事を控えるべき?
A.下痢が続く場合は、食事や飲水を抜くかいつもより少なめにしたり、消化に良い形で与えることが良いでしょう。消化器用のフード(処方食)などもおすすめです。

Q.市販の整腸剤は使っても大丈夫?
A.人用の薬を自己判断で愛犬愛猫に与えることは絶対にやめましょう。必ず獣医師から処方された薬を使用してください。

Q.嘔吐後すぐに食べようとする犬の対処法は?
A.嘔吐直後は食欲があってもすぐに食べ物を与えず、1時間ほど様子をみてからあげるようにしましょう。

他にも疑問・質問などあればお気軽にお問い合わせください。

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