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2024.05.22 犬と猫の熱中症のリスクと対策┃室内でも油断は禁物!!

夏の暑い日が続くと、私たちだけでなく犬や猫も熱中症のリスクにさらされます。特に犬や猫は全身に毛があり、私たちのように皮膚から汗をかくことができないため、熱中症になりやすい傾向があります。

そこで今回は、犬や猫が熱中症になったときの症状や応急処置、特にリスクが高い犬種や猫種、そして予防方法についてお話します。

■目次
1.犬や猫の熱中症になったときの症状
2.犬や猫の熱中症の応急処置
3.熱中症になりやすい犬種・猫種
4.犬や猫の熱中症の予防方法
5.まとめ

犬や猫の熱中症になったときの症状

犬と猫の熱中症は、高温多湿な環境に長時間さらされることで体温が上昇し、脱水症状や臓器障害を引き起こす病気です。主な症状は以下の通りです。

呼吸が早くなる(パンティング)
よだれが多く出る
元気がなくなる

重症化すると嘔吐や下痢(濃い茶色でドロドロ)、ふらつき、舌や歯茎が赤黒くなるなどの症状が見られ、意識を失いそのまま亡くなってしまうこともあります。

 

犬や猫の熱中症の応急処置

犬や猫が熱中症の症状を示した場合、迅速かつ適切な応急処置が必要です。

1. 直ちに涼しい場所へ移動
犬や猫を直射日光からさけ、涼しい室内や陰のある場所に移動させます。

2. 体を冷やす
ぬるま湯や濡れたタオルを使用して体全体を冷やします。特に首、腹部、足の付け根を重点的に冷やします。ただし、冷やしすぎは禁物ですので、犬や猫が震えるようならすぐにやめましょう。

3. 水を飲ませる
水を飲ませることも効果的です。ただし、意識がない場合や飲み込む力が弱い場合は、無理に水を与えず、湿らせた布で口や舌に水分を塗る程度にしてください。

また、一度に大量の水を与えると逆効果になることがあるので注意しましょう。

4. 動物病院への連絡
応急処置後、速やかに動物病院へ連れて行きましょう

 

熱中症になりやすい犬種・猫種

熱中症になりやすい犬種・猫種は以下の通りです。

犬種

・短頭種(フレンチ・ブルドッグ、パグ、シーズーなど)
・運動能力の高い犬種(ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバーなど)
・寒い地域原産の犬種(シベリアン・ハスキー、サモエド、グレート・ピレニーズなど)
・子犬・老犬
・肥満犬

猫種

・短頭種(エキゾチックショートヘア、ブリティッシュショートヘアなど)
・長毛種(ペルシャ、ヒマラヤンなど)
・子猫・老猫
・肥満猫

これらの犬種・猫種は、暑さに弱く熱中症にかかりやすいため特にご注意ください。

 

犬や猫の熱中症の予防方法

涼しい環境を保つ
室内ではエアコンを使い、室温が上がりすぎないようにしましょう。季節に限らず一年を通して、室温22〜25℃、湿度50%程度に保つことで、犬や猫は快適に過ごすことができます。
また、外出時は適温を保てるようエアコンをつけたままお出かけすることも検討しましょう

水分補給をしっかりする
常に新鮮な水を複数箇所に用意しておきましょう。自宅では自動給水器、外出時ではポータブル給水器などを活用し、暑い日は特に意識して水を飲ませるようにしましょう。

散歩は涼しい時間帯に行う
朝や夕方以降など、涼しい時間帯に散歩をするようにしましょう
アスファルトの表面温度は非常に高くなることがあり、犬や猫の足をやけどさせる危険があります。散歩の前には少ししゃがんで地面の温度も確かめると良いでしょう。

車内には残さない
たとえ短時間でも、車内には絶対に愛犬愛猫を残さないでください。車内温度は急上昇し、短時間で熱中症にかかる危険があります。

また、日頃から愛犬や愛猫の体調を確認し異常がないかをチェックすることも大切です。食欲が落ちている、元気がない、呼吸が荒いなどの症状が見られた場合は、早めに対応することが重要です。

 

まとめ

愛犬や愛猫が息を荒くしている、元気がなく動かない、またはよだれが多いなどの熱中症の兆候が見られた場合は、すぐに対処する必要があります。そもそも熱中症を予防するためには、日常的な予防措置が飼い主様に求められます。これから暑くなる季節に向けて、これらのポイントに注意し、愛犬や愛猫が快適に過ごせるよう努めましょう。

他にも疑問・質問などあれば、スタッフにお気軽にお問い合わせください。

横浜市南区
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