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2025.12.24 神奈川県のSFTS感染リスクと予防対策|愛犬・愛猫を守るために知っておきたいこと

最近、神奈川県内でもSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の発生が報告され、より身近な感染症として注目されています。

SFTSは重症化すると命に関わることもある病気です。人だけでなく犬や猫にも感染し、感染動物の体液を介して人にうつることもあるため、ご家庭全体での予防が重要です。

今回は、SFTSの特徴と予防のポイント、そしてかず動物病院で行っている取り組みについてご紹介します。

■目次
1.SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは?犬・猫にも関わる感染症
2.神奈川県での発生状況と身近なリスク
3.今日からできる!SFTSの予防対策
4.かず動物病院での取り組み
5.よくあるご質問
6.まとめ

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは?犬・猫にも関わる感染症

SFTSは、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染するウイルス性の病気です。近年、全国的に報告が増えており、人だけでなく犬や猫にも感染することが分かっている、人獣共通感染症のひとつです。

犬・猫に起こる症状

感染した犬や猫では、次のような症状がみられることがあります。

発熱
元気や食欲の低下
下痢や嘔吐などの消化器症状
黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
白血球・血小板の減少
肝臓の数値上昇

ただし、初期は症状が分かりにくいことも多く、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。

重症化するおそれと予防の重要性

SFTSは重症化すると命に関わるおそれがあり、報告される致死率は犬で約40%、猫で約60%と高い傾向にあります。現時点では特効薬やワクチンが存在しないため「感染しないように予防すること」が最も重要です。
また、感染した犬や猫の体液(血液・唾液など)を介して人に感染することもあるため、動物と飼い主様の両方を守る視点が必要です。

神奈川県での発生状況と身近なリスク

これまでSFTSは西日本の報告が多い傾向にありましたが、近年は関東地域でも感染例が増えています。今年7月には神奈川県内でも人の感染例が確認され「遠い地域の病気」ではなく、私たちの暮らすエリアでも注意すべき感染症となりつつあります。

横浜市南区にもマダニは生息しており、公園・草むら・河川敷・植え込みなど、日常のなかにある身近な場所に潜んでいます。普段のお散歩コースにも潜んでいる可能性があり、決して特別な環境だけの問題ではありません。

また、完全室内飼いの猫でも、飼い主様の衣服や靴に付いてマダニが室内へ持ち込まれることがあるため、生活環境に関わらず予防を心がけることが大切です。

今日からできる!SFTSの予防対策

SFTSは特効薬やワクチンがないため、普段の暮らしの中で予防を積み重ねることが何より大切です。ここでは、今日から取り入れられる身近な工夫をご紹介します。

① 定期的なマダニ予防薬の使用
動物病院で処方されるマダニ予防薬は、年間を通して継続することが大切です。
近年は冬でも気温が高い日が多く、マダニが一年を通して活動しやすいと言われています。「寒い季節だから安心」というわけではなく、毎月欠かさず予防を続けましょう。

② お散歩や外出時の工夫と帰宅後のケア
外に出る犬では、お散歩コースの選び方と帰宅後のチェックが大切です。

草むら・藪・河川敷など、マダニが潜みやすい場所はできるだけ避ける
お散歩後はブラッシングをしながら、体にマダニが付いていないか確認
耳の裏・わきの下・内股など、柔らかい部分は重点的にチェック

無理なく続けられる小さな習慣が、感染リスクを減らすうえで役立ちます。

③ 飼い主様ご自身の予防も忘れずに
ご自身の感染予防に加え、ご家庭へマダニを持ち込まないためにも大切です。

長袖・長ズボン・帽子の着用
虫よけスプレーの活用
帰宅後はシャワーで身体や髪の毛を洗い流す

こうしたひと手間が、ご家庭全体のマダニ対策につながります。

もしマダニに咬まれた場合は…

マダニを無理に引き抜こうとすると、口の一部が皮膚に残ることがあります。また、強くつまむことで体液が皮膚内に流れ込み、感染リスクが高まるおそれもあります。気づいたときは慌てて取ろうとせず、必ず医療機関または動物病院へご相談ください。

また、犬や猫がSFTSに感染していた場合、体液から人にうつるおそれもあるため、

触れる際は手袋を着用する
口元や体液に素手で触れない

といった点にもお気をつけいただければと思います。

かず動物病院での取り組み

当院では、愛犬・愛猫、そしてご家族全員の健康を守るため、SFTSを含む感染症対策に日頃から取り組んでいます。

地域の感染症情報を収集し、わかりやすく提供
神奈川県・横浜市の感染症情報を常に確認し、地域に根ざした動物病院として、最新の発生状況や注意点を、飼い主様にわかりやすくお伝えすることを心がけています。

診察時の丁寧なチェックと予防薬のご提案
診察や健康診断では、皮膚・被毛・耳の裏など、マダニが付きやすい部位を丁寧に確認しています。生活環境や体質に合わせ、無理なく続けられる予防薬をご提案しています。

飼い主様と動物を守る予防医療
SFTSは動物だけでなく人にも感染する病気です。当院では、ご家庭全体を守る予防医療を重視し、日常で不安に感じることや疑問にも丁寧にお答えしています。

小さな心配ごとでも構いません。一緒に最適な予防方法を考えてまいりますので、どうぞご遠慮なくご相談ください。

よくあるご質問

Q:SFTSの症状はどのくらいで出ますか?
A:潜伏期間は6〜14日ほどです。犬・猫の体調不良と前後してご家族に発熱などが出た場合は、念のため医療機関にご相談ください。

Q:マダニに咬まれたとき、自分で取ってもいいですか?
A:無理に取るのは避けましょう。口の一部が残ったり、体液が入り込むおそれがありますので、医療機関や動物病院での処置が安心です。

Q:冬でもマダニ予防は必要ですか?
A:はい、必要です。冬でも活動できる日があるため、季節を問わず継続的な予防をおすすめしています。

まとめ

SFTSは、愛犬・愛猫だけでなくご家族の健康にも関わる感染症です。ですが、日々の少しの工夫や継続したマダニ予防によって、リスクを大きく下げることにつながります。

かず動物病院では、地域の感染症情報を踏まえながら、ご家庭の環境に合った無理のない予防方法をご提案しています。「予防薬の選び方がわからない」など、気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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