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2025.02.18 愛犬・愛猫が足を引きずる原因と対処法について|パテラから関節炎まで 

愛犬や愛猫が足を引きずっている様子を見ると、とても心配になりますよね。

このような行動は、単なるケガや一時的なものと思いがちですが、実は体のどこかに異常が隠れている場合があります。骨や関節の病気は時間が経つほど進行することが多いため、早めに原因を特定し、適切な治療を始めることが大切です。

今回は、足を引きずる原因となる主な疾患と、それに応じた対処法について詳しく解説します。

■目次
1.足をひきずる主な原因
2.症状の進行度合いと見分け方
3.診断と治療について
4.まとめ

 

足をひきずる主な原因

膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨脱臼、通称パテラは、膝のお皿の骨が正常な位置から外れてしまう病気です。

特にポメラニアン、トイプードル、チワワなどの小型犬でリスクが高いとされています。この疾患では、膝蓋骨が足の動きを妨げ、突然足を浮かせて歩いたり、スキップするような歩き方をしたりすることがあります。

また、進行すると膝の軟骨がすり減り、慢性的な痛みや炎症を引き起こす場合があります。

関節炎(変形性関節症)

関節炎は、関節の軟骨が摩耗して炎症が起こる病気で、主に高齢の犬猫に見られます。しかし、肥満や過去のケガによる負担でも若い犬や猫に発症することがあります。

初期の段階では活動後に軽い足の引きずりや痛みが現れますが、進行すると日常の動きが困難になり、最悪の場合寝たきりになることもあります。

その他の原因

骨折、捻挫、靭帯損傷といった外傷も、足を引きずる原因となります。特に激しい運動や高所からの落下が原因となることが多いです。また、神経系の疾患や筋肉の異常も原因となることがあるため、症状が見られた際は幅広い視点での診断が必要です。

 

症状の進行度合いと見分け方

パテラの進行度

膝蓋骨脱臼は、その進行度により4つのグレードに分けられます。軽度では痛みを感じない場合もありますが、重度になると強い痛みと共に歩行困難を引き起こします。

グレード 膝の状態
1 膝蓋骨は正常な位置にあるが、触診すると外れる。自然に元の位置に戻り痛みはない。
2 膝蓋骨は正常な位置にあるが、足を動かすと外れることがある。外れた膝蓋骨は手で戻すことができ、時に痛みを伴う。
3 膝蓋骨が常に外れた状態で、一時的に手で戻せるがまたすぐに外れる。足を曲げたまま歩くことが多くなる。
4 膝蓋骨が常に外れ、手で戻せない状態。痛みが非常に強い。
関節炎の症状

関節炎は進行するにつれ、次のような症状が見られます。

進行度 主な症状の例
初期 ・立ち上がりが遅い
・階段を嫌がる
・散歩で疲れやすくなる
中期 ・動くことを嫌がる
・足を引きずる
・体重を片方の足にかける
進行 ・足が使えなくなる
・関節が腫れる
・強い痛みを感じる
猫の場合の特徴的な症状

猫は痛みを隠す傾向が強く、症状が見えにくいことがあります。ただし、以下の行動が見られた場合には注意が必要です。

・キャットタワーや高い場所に登らなくなる。
・ソファやベッドに飛び乗るのを躊躇する。
・ジャンプの際に失敗して足を引きずる。

 

診断と治療について

レントゲン検査の重要性

足を引きずる症状の診断には、レントゲン検査が欠かせません。レントゲン検査では、骨や関節の状態を詳細に確認できるため、骨折、脱臼、関節炎、パテラなどの異常を正確に把握できます。痛みの原因を明確にすることで、最適な治療計画を立てることが可能です。また、愛犬や愛猫への負担が少ない点も大きな利点です。

薬物療法とサプリメント

軽度から中等度の症状には、薬物療法が効果的な場合もあります。炎症や痛みを軽減するための消炎鎮痛剤や、関節の動きを滑らかにするためのサプリメントが処方されることがあります。

特に、関節保護の作用があるとされるグルコサミンやコンドロイチンを含むサプリメントは、症状の進行を抑える効果が期待できます。飼い主様が日常的に取り入れやすい方法のひとつで、長期的なケアにも役立ちます。

生活環境の改善

症状を和らげるためには、日々の生活環境を見直すことが大切です。

まず、運動量を調整しましょう。症状が見られる場合には、激しい運動は控え、愛犬・愛猫が負担を感じない程度のゆっくりとした散歩や軽い運動に留めることがポイントです。

また、床材にも工夫が必要です。滑りやすいフローリングは関節や筋肉に負担をかけるため、ラグや滑り止めマットを敷くことで足元の安全を確保し、負担を軽減できます。

さらに、体重管理も重要な要素です。体重が増えると関節への負担が大きくなるため、適切な体重を維持することが求められます。獣医師と相談しながら、愛犬・愛猫に合った食事管理を行うことをおすすめします。

専門医の紹介(重症の場合)

症状が進行し、外科治療が必要と判断された場合は、専門的な設備を持つ医療機関での治療を推奨します。当院では、初期診断や軽度の症状への対応を行い、必要に応じて専門医を紹介する体制を整えています。

例えば、パテラの進行がステージ3や4の場合、関節を元の位置に固定する手術が必要になることがあります。こうした場合は、愛犬・愛猫が適切な設備と専門知識を持つ病院で、最適な治療を受けられるように全力でサポートいたします。

 

まとめ

足を引きずる症状は、愛犬・愛猫からの重要なサインです。早めに気づき、適切な診断と治療を受けることで、症状の進行を防ぎ、快適な生活を取り戻すことができる可能性が高まります。

当院では、レントゲン検査などの診断技術を駆使して愛犬・愛猫の状態を正確に把握し、必要に応じて専門医とも連携しながら最善の治療をご提案しています。少しでも気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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