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2024.11.12 子犬・子猫と成犬・成猫のワクチン接種のスケジュールと重要性について

新しい家族として犬や猫を迎えることは、とても喜ばしいことです。ペットとの暮らしは楽しいものですが、その一方で彼らの健康を守る責任も伴います。その中で、ワクチン接種は病気予防のための最も基本的かつ最初のステップです。

そこで今回は、子犬・子猫から成犬・成猫までのワクチン接種のスケジュールや、ワクチンの役割について詳しく解説します。

■目次
1.子犬・子猫が接種する必要のあるワクチン
2.成犬・成猫のワクチン接種について
3.そもそもワクチン接種の意味はなに?どういった病気を防げるの?
4.パピー向け、ワクチン接種が完了してお散歩できるまでの基礎的なしつけについて
5.まとめ

 

子犬・子猫が接種する必要のあるワクチン

子犬や子猫は生まれてから母親の初乳によって一時的に免疫を得ますが、数週間経つとこの免疫は弱まり、感染症のリスクが高まります。そのため、ワクチン接種を開始する必要があります。

混合ワクチン

子犬や子猫には、複数の病原体に対して免疫をつける混合ワクチンが一般的に接種されます。初回接種時期によって2回もしくは3回の接種が必要です。
接種スケジュールの一例として、以下のような段階で行われます。

・生後6〜8週目:初回の混合ワクチン接種
・生後12週目:2回目の混合ワクチン接種
・生後16週目:3回目の混合ワクチン接種

狂犬病ワクチン(犬のみ)

犬の場合、生後3か月を過ぎた頃から狂犬病ワクチンの接種が法律で義務付けられています。狂犬病は致命的なウイルス性疾患であり、人にも感染するため、毎年の接種が必須です。
狂犬病についてこちらで詳しく解説しています

 

成犬・成猫のワクチン接種について

成犬・成猫になってからも、定期的にワクチン接種を行うことが大切です。ワクチンの効果は永続的ではなく、時間とともに弱まってしまいます。

混合ワクチン

成犬・成猫には、1年に1回の頻度で混合ワクチンの接種が推奨されています。これは、子犬・子猫の時期に接種したワクチンの免疫効果を維持するためです。

狂犬病ワクチン(犬のみ)

狂犬病ワクチンは、法律に基づき犬には毎年接種することが義務付けられています。通常、春から夏にかけての時期に接種が推奨されています。

ワクチン接種の間隔やタイミングについては、ペットの個々の状況に応じて獣医師と相談しながら決めましょう。

 

そもそもワクチン接種の意味はなに?どういった病気を防げるの?

ワクチン接種は、犬や猫が重篤な感染症にかかるリスクを大幅に低減します。ワクチンを接種することで、体内に免疫が形成され、病気にかかりにくくなり、もし感染しても軽症で済む場合が多いです。また、集団免疫として、ペット同士で感染症が広がるのを防ぐ効果もあります。

犬に対するコアワクチン

すべての犬に必ず接種しなければならない、致死的な感染症を予防するためのワクチンです。
犬ジステンパーウイルス
パルボウイルス
アデノウイルス(犬伝染性肝炎)
犬アデノウイルス2型感染症

犬に対するノンコアワクチン

飼育環境や地域によって感染リスクのある犬に接種するワクチンです。
・パラインフルエンザウイルス感染症
・コロナウイルス感染症
・レプトスピラ菌感染症

猫に対するコアワクチン

すべての猫に必ず接種しなければならない、致死的な感染症を予防するためのワクチンです。
猫カリシウイルス
猫ヘルペスウイルス(猫ウイルス性鼻気管炎)
猫パルボウイルス(猫汎白血球減少症)

猫に対するノンコアワクチン

飼育環境や地域によって感染リスクのある猫に接種するワクチンです。
・猫白血病ウイルス
・ボルデテラ

 

パピー向け、ワクチン接種が完了してお散歩できるまでの基礎的なしつけについて

ワクチン接種が完了するまでの間、子犬や子猫は病原体への抵抗力が低い状態にあります。しかし、この時期は「社会化期」と呼ばれ、さまざまな刺激に慣れさせるために重要な時期でもあります。

病気のリスクを避けながら、以下の方法で社会化としつけを進めていきましょう。

地面に直接下ろさず、抱っこして外の音や風景、人、車などに触れさせて、外の世界に慣れさせましょう。
「お座り」や「待て」などの簡単なコマンドを教え、ペットとのコミュニケーションを深めましょう。

 

まとめ

子犬や子猫の健康を守るためには、早期からの適切なワクチン接種が必要不可欠です。定期的な獣医師の診察とワクチン接種は、愛犬や愛猫が健康な生活を送るための基盤を築きます。

また、ワクチン接種に関して不安や疑問があれば、遠慮なく当院にご相談ください。当院では、ペット一頭一頭に最適なケアを提供するために、専門的な知識と情熱を持って取り組んでいます。

横浜市南区
犬・猫・うさぎ・ハムスター・フェレットの動物診療を行う
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